学生の方に聞きたいのですが、将来の夢とかありますか?私は高校の頃から研究者になりたいなと漠然と思っていましたが、具体的にどうすればなれるのか、研究者というのはどういうものなのかは知りませんでした。

この記事では、研究者というのがどのような職業か、どうやったらなれるのかということについて書いていきたいと思います。今回は有機合成についてというよりは、研究者についての一般的なことについてになりますので、ご了承ください。

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研究者といってもいくつか種類がある

ゲームなどの研究者は、自分の研究所を持って自由に研究をしていたりしますが、リアル世界の研究者というのは、ほとんどの場合何らかの組織に所属しています。

その組織というのは大きく分けると大学か企業に分かれます。それぞれどのような違いがあるのか、どうやたったらなれるのかを書きたいと思います。

 

★大学の研究職

・大学教員
大学の先生です。大学で教鞭をとりつつ、研究室を持ち研究活動を行います。なりかたとしては、一般的には大学の博士課程を卒業する必要があります。しかし、博士課程を卒業したからといってなれるものではなく、研究成果やコネ、運が必要になります。

一番近道なのは、人脈のある教授の下でバリバリ研究をこなして成果を出し、教授に気に入られてどこかに紹介してもらうとかでしょうか。いきなり教授ではなく、助手スタートでしょうが。

研究職の中でも一番狭き門ですが、一番自由に研究をすることができるのが大学教授だと思います。

・博士研究員(ポスドク)
博士課程を卒業したけども、助手などになれない人はたくさんいます。しかし、研究者への道は諦めたくないという人はこれになります。期間限定でどこかの研究室に雇われ、研究を行います。まあアルバイトみたいなものです。

ポスドクというのは期間限定なので、いつまでできるか分かりません。年齢制限(35歳だったかな)があるため、そこから先は・・・。

 

★企業の研究職

会社に就職し、そこの研究部門で働くこともできます。大学教員と比べ、格段にこちらの方がなれる可能性は高いでしょう。

どうやってなるかというと、一般的な就職活動と同様です。ただ求人の条件として、理系の大学で修士課程修了以上とかの場合がけっこうあります。

ちなみに一定以上のレベルの会社に研究職として就職しようと思ったら、学歴と所属する研究室は非常に大事です。企業もどこの馬の骨か分からない学生を採用するより、ある程度採用実績があったり、信頼できる教授の推薦がある人の方がリスクが少ないからです。

学歴フィルターとかいうふざけたことをしているところも少なからずあります。

学歴なんてなくても優秀な人はたくさんいると思いますが、企業にはそれを見極めるだけの時間と余裕がないのが現状です。学歴というのはその人が少なからず努力してきた証なので、今の日本では少なからず、「良い大学に入っておく」ことは大事です。

さて、会社でどんな研究をするかというと、会社の新製品開発のための研究です。会社に属する以上、目的は利益を出すことになります。お金にならない研究をやらせてくれる所は一握りだと思いますので、研究の自由度は大学の研究者と比べるとかなり低いです。

 

とりあえず良い大学に行っとくのが大事

ここまで長々と書いてきてしまいましたが、研究者になるために大事なのはとりあえず良い大学に行くことです。やる気や情熱ももちろん大事ですが、やりたい研究ができる大学の中で、最もレベルの高いところに行くようにしましょう。

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