合成実験において、ろ紙は必須アイテムです。
ろ紙といえば、ADVANTECですよね。私もいつもお世話になっています。
そのろ紙ですが、種類がいろいろあるのを御存じでしょうか?そのろ紙がどのような性質を持っているかは、知っておいて損はないかと思います。
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保留粒子径によって濾過速度が変わる
まず、ろ紙の違いによって大きく変わるのが濾過速度です。
吸引濾過などをする際、しばしばろ紙が目詰まりを起こしてしまうことがあります。そんな時は、ろ紙の保留粒子径を確認してみましょう。
ADVANTECのろ紙には、その型番によって保留粒子径というパラメータがあります。イメージ的には、網目の粗さでしょうか。
この保留粒子径が小さいほど、より細かい粒子を補足することができる反面、濾過速度も遅くなる傾向があります。
保留粒子径の調べ方
ADVANTECのろ紙であれば、HPで調べることができます。
例えば、No. 5Aという型番のろ紙であれば、保留粒子径は7μmとなります。
実験でもし濾過が遅い、もしくはろ液に濁りなどがある場合は、ろ紙の保留粒子径を見て適切なろ紙にすることで、解決できるかもしれません。
定量ろ紙と定性ろ紙の違いは?
ADVANTECのろ紙には、定性ろ紙と定量ろ紙があります。その違いはなんでしょうか?
それは、
定性ろ紙: 灰分が少し多く(0.1%程度)、価格が少し高い
定量ろ紙: 灰分が少なく(0.01%程度)、価格が少し高い。
ということになります。
灰分というのは、ろ紙を焼却した際に残る物質のことです。
正直、あまり気にしなくても良いと個人的には思っています。「こういう違いがあるんだなあ」程度に、頭の片隅に置いておくくらいで良いのではないでしょうか。
今回はろ紙についての記事でした。以上です。